「何だったっけ?」と言われそうな「六本木ヒルズの回転ドア事故」ですが、これも「本質安全」を意識して見れば別の一面が見えてきます。
回転ドアは天候・騒音・埃・虫などの面でのメリットがあり、欧米では多く使われています。では、回転ドアはそれほど危険なのでしょうか?
日本では毛嫌いされてしまった回転ドアですが、日本と欧米では何が異なるのでしょうか?
一つには、欧米では手動式が主体だが日本では自動式が多いということです。 二つめはこれと関係しているのですが、欧米では簡素で軽量な作りの物が多く(手動でまわすのだから当然。)、対して日本でよく使われる自動式は重厚でしっかりした作りの物が多い(重いから自動でまわす)と言うことです。
どちらが「本質安全」でしょうか?
制御安全ではなくて本質安全を
みなさん、ご意見ありがとうございます。「大阪のおばちゃん」からタイミング良く突っ込みが有ったので、暖めていたネタをちょっとだけ出します。
道路を例に挙げると、交差点で歩行者が横断する場合、信号機を設けて信号で安全に通行させようとするのが制御安全で、陸橋や地下横断道を設けて歩行者を渡すのが本質安全です。建物で言えば、エレベーターは制御安全で階段が本質安全。
エレベーター事故関係の記事を調べていると、「やっぱりな。」と言う記事を見つけた。 それは、8月22日の次の記事である。
エレベーター、安全装置の二重化を義務化へ 国交省http://www.asahi.com/special/060718/TKY200608220412.html
この記事の中には、「エレベーターを制御しているコンピュータープログラムを介さない別系統の安全装置。別系統であれば、制御プログラムに異常があった場合でも、重大な事故を防げるという。」一文があり、これは正にこれまで書いてきた「ハード回路による安全装置」をさしています。
今回、国交省がこの法案を出したと言うことは、シンドラー社は(他社もかもしれないが)「ハードによる安全回路」を付けていなかったと言うことです。(付いていたら、言わないよね。)
それと、ドア開閉とエレベーター昇降のインターロック(相互規制回路)プログラム又はデバイス(検知器やモーター起動スウィッチ及びそのリレー)に問題があると、考えているわけです。
なぜシンドラー社はこのような安全回路を採用していないのか!?
エレベーター他社、三菱や日立がどうしているかは不明なのですが・・・。 基本的に余分なものを付けるのはコストアップになります。 それに、メカニカルな安全装置やハードによる安全回路は、シーケンサー回路に比べて割高です。他社に比べて安く請け負っていたシンドラー社はひょっとして仕様(スペック)を欧州向けなどよりも落としたんじゃないでしょうか? (安全基準は国や地域で異なるので、落とすことは必ずしも違法ではない。)
ほぼ半年前に死亡者をだしたシンドラー社製エレベーターによる事故は、どうやらモーターブレーキの故障という線で決着しそうな気配である。 しかし、「本当にそれでえ〜んか!?」と言うのが柴犬の感想である。同じように、何かやりきれない思いを抱いている人は多いのでは無いかと思う。
シンドラー社はモーター・ブレーキの整備不良を理由に責任を回避する方針の様子であるが、ちょっと待って欲しい。 ”フェールセーフ”の考えが抜けてはいませんか!?


